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CEO INTERVIEW

代表インタビュー

宝石商社の最大手であり老舗企業でありながら、社長の交代により若返ったばかりの東京貴宝。
その改革はまだ始まったばかり。変わりつつある企業風土について伺いました。

ジュエリー業界を
支えてきた東京貴宝で
“働き方改革”が始まった!

代表取締役社長
政木 喜仁
代表取締役社長 政木 喜仁 代表取締役社長 政木 喜仁

社員が働きやすい環境を整えるのが急務

東京貴宝はどういった会社ですか?

私は、2018年11月に社長に就任しました。弊社はもともと、1960年に私の祖父・政木喜三郎が興した会社で、1998年JASDAQ(現東証)に上場しています。また、早い時期からシンガポールや香港で海外展開してきました。会社の歴史をみても東京貴宝はジュエリー業界を支えてきたと言っても過言ではありません。そして今も東京貴宝はジュエリーの総合商社として、リーディングカンパニーのポジションにあります。

社内風土についてどのようにお考えですか?

以前の東京貴宝は上場企業でありながら、非効率な風土が残っている会社でした。社内のワークフローを見直し、社員全員がもっと効率よく働ける環境に出来るのではないか。そういう想いが前々からありました。社長に就任して以降、そういったワークフローの見直し、効率化を意識した改善を行っています。売上や利益を求めることも大切なのですが、社員全員が働きやすいと思える環境を整えることの方がまず第一だと考えています。
 幸い、社歴の長い社員の方々にもライフワークバランスを大切にする、これからの時代の働き方についてはご理解いただいているので、大きな対立や反対もなく徐々に改善されつつあります。

働き方を改善するうえで、大切にしていることはなんですか?

当社は、催事中心の営業体制を取っている為、休日出勤が多くなりがちですが、きちんと有休・代休を取ることによってリフレッシュできる勤務体制、また、社内業務においては、時間外勤務を削減して就業時間内に仕事を完結させる効率的な勤務体制を目指しています。
 また、コンプライアンスやハラスメントについても重視しています。社長に就任してすぐに、外部に相談窓口を設け、そこで対応する体制を整えました。
 今後の課題は、女性がいかに働きやすい環境を整えるか、ということです。これまでも、産休・育休を経て復職する方もいましたが、そのまま辞めていく女性も多かった。それはやはり、従来の業務体制では子育てしながら働くには難しい部分がありました。私も現在、0歳と2歳の子どもの父親なので、子育てをしながら仕事をするのは本当に大変です。その改善は優先事項のひとつです。

社員の声に耳を傾けてこそ判断ができる

出張の多い会社のようですが、社長自身は出張のご経験はありますか?

 社長に就任してからは大きな展示会には足を運ぶようにしていますが、入社して営業部にいたのは1年ほどで、すぐに管理部へ移動したため出張の経験は多くありません。だからこそ、社員の意見に耳を傾ける必要があると考えています。最終的な決定権は私にあるとしても、現場の声を聞かなければ判断はできません。営業出身ではない社長の判断に不安があるかもしれませんが、判断のために耳を傾けることで現場の不安を解消することができます。

どのような人材を採用したいとお考えですか?

ホスピタリティがあり、いろいろな場所で働きたい人です。弊社の場合、ジュエリーという高額な商品を扱っているため、商品説明や質問の処理など丁寧に対応するので、接客時間は長くなります。家電のようにスペックと価格を説明すれば買って頂けるわけではなく、話の内容も多岐に渡り、商品とは全然関係のない話をすることもあります。一番良いのは、「あなたが勧めてくれるから」ということで購入して頂くことですので、根気よく丁寧に話しができる人に向いている仕事になります。
 また、新しいビジョンを持っている人、面白いことにチャレンジしてみたい人を求めています。古代から多くの人に愛されてきたジュエリーは、今後マーケットが急拡大することは想像できませんが、決してなくなるものでもありません。そういったマーケットのなかで、いかに斬新で質の良い製品を提供するか、それが生き残るためのカギとなります。だからこそ、若い人のアイディアやビジョンを求めています。

貴社の一番の魅力を教えて下さい

 以前は社内イベント等はありませんでしたが、今後、徐々に増やして行く予定です。例えば、食事会の補助を出すことで社内交流を奨励するようにしました。さらに、まだ全員ではありませんが、社員一人ひとりと面談を行って意見を聞いています。社歴が長い方々の経験や知識を頼りにしていますが、今後、会社の成長のためにも、若い人がもっと意見を出しやすい雰囲気をつくっていきます。そして、弊社で扱っているジュエリーは数十万円から数億円まであります。一般の企業の営業に比べ、若い人でも高額商品の販売ができるという点は一番の魅力です。